都会のすきま-40代ほどほど暮らしのつくりかた

アラフォーになってもジタバタしている毎日のこと

止まった電車の中で考えていたこと

先日乗っていた電車が急に止まってしまいました。(はじめにお伝えしておくとこのあと特段何事も起こりません)

 

朝の通勤中だったので「あーあ。ついてないな」くらいに思ってのんびり待っていたのですが一向に動き出さず。

 

いつもだったら「線路内に立ち入り」とか「急病人の介助」とかでも10分くらいしたら動き出すのに、その日はもともと遅延していたので前の電車が詰まっていた影響もありなかなか動き出しませんでした。

 

真っ暗な地下の線路の中で、まあまあ混雑した車内。アナウンスも「運行までしばらくかかります」と告げたままぷつっと途絶えて。

 

最初は私のように楽観的にとらえていた乗客たちも10分経ち、20分経ち、みんなソワソワし始めます。みなさん仕事に向かっている途中で予想外の立ち往生なので、車内で会社に電話をかけはじめる人もちらほら出てきます。

「もしもし田中ですが。今電車が止まって全く動かないのでTeamsに書き込んでおいてもらえますか。うん、何でもいいから書いておいて下さい。」と男性の声。会社の電話応対は若い女の子がしているようで男性サラリーマンの若干上からの依頼が気になります。車内はアナウンスもなくシーンとしているため、サラリーマンの無愛想な声も若い女の子の声もよく聞こえます。遠くのほうからは「もしもし佐藤ですが電車が遅延していて会社携帯も充電が切れたので使用携帯から電話しています。今日の撮影は遅れます」と女性の声。そりゃ緊急事態ですね。なんてたって休み明けですから会社携帯なんて充電もしてないですよね。しかし何の撮影だろう?会社のイベントでもあるのかな。

 

なかなか動き出さない電車のなかで私は吊り革につかまって目を閉じて周りの音を聞いていました。本当は携帯でもいじってブログの一つも書きたいところでしたが地下で電波がつながらず。(ここでも、も〜auさん!という気持ち)

 

真っ暗な地下で30分くらい経過すると、みんな不安になってくるんですね。アナウンスも10分に一回くらい「まだかかること」を告げるのみで「いつ動くのか」は告げてくれない。近くにいたサラリーマンのおじさまはストレスが絶頂に達しているようで貧乏ゆすりが激しくなって大きなため息を何回もついていました。

 

気持ちはわかるんですけどね。私も朝のコーヒタイムのために勤務開始時間の1時間前に着くように家を出てますからね。でも焦っても怒っても電車が早く動くわけじゃないですからね。目を閉じて周りの音を聞いて妄想を捗らせつつ、落ち着いた気持ちを自分の中に溜めていました。

「こんなに電車が等間隔で時間きっかりに運行するのは日本だけかも。外国だったらこんなにみんなピリピリイライラしないのかな」とか「さっき着いたと思って早めに席を立ってしまったおじいちゃん。まだまだ着かなそうだからもう一度座ったらいいのに」とか本当に何の生産性もないことを考えて時が過ぎるのを待ちました。

 

 

40分くらい経過した頃、「お待たせいたしました」のアナウンスが流れ車内に明らかに安堵の空気が流れました。ターミナル駅に着くとたくさんの人が一気に降りて、たくさんの人が一気に乗ってきました。

 

たった40分だけど、忙しい朝の40分です。自分なりのペースがくずれ、なんとなく元気が出ないまま出勤した人もたくさんいたのでしょうね。急ぎの仕事があったり責任感の強い人はこの状況にとってもイライラしたでしょう。

 

私も朝のコーヒタイムを逃してちょっと残念な気持ちにはなったけどあの40分のなかで考えていたこと、経験した非日常空間がちょっと貴重な体験に思えました。

 

◎仕事なんてどうにでもなるし

◎私は健康だし

◎誰にもケガがなくて良かったし

◎電車も動いたし(早めに家を出てるから業務開始もそこまで遅れない)

◎私はどんな状況でも乱されることなく落ち着いていたいな

 

そんなことを考えつつ駅を出たら太陽がとんでもない暑さで照りつけていたのでコンビニでアイスカフェラテを買って会社に向かいました。

ある日の日常のひとコマです。なんとなく書いておきたいことでした。

 

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