
40代に入り、20代と比べたらそりゃ収入も増える。今の会社にも転職して2年経ち、小さいことは色々ありつつも今のところすぐに辞めることは考えておらず、ありがたいことに安定した職場で働けていると思う。
今の賃貸マンションに住み始めて5年は経っているのでそろそろまた更新の時期がやってくるが、非常に悩ましい。
生活をどの程度グレードアップさせるか、だ。
今の家にさして不満はない。
ビジネスホテルのワンルーム並みに狭いということと、5年が経過したため多少新鮮味にかけるということくらい。
スーモなどで物件情報をササッと検索してみるが軒並み高い。昨今の情勢に影響を受け、今と同じ条件で同じような家に住むことは難しそうだ。
嫌な言い方だけど中年なので小金はあるのだ。少し家賃を上げても払えないことはない。でも今より月3万円家賃を上げて、1年で36万円支出を増やして、その増やした分の幸福が得られるのかわからない。意外と変わらないんじゃないかと思うから踏み切れない。ポジティブに捉えると今だって充分幸せなのだ。
東京でマンションを購入することも考えてみたけど、老後は東北の地元で暮らしたく、東京で莫大な借金を背負って働くのも怖いなと思ってしまった。
地方から就職のために上京してきた時、初めての住まいは6万円代だった。それでも高いと当時は思ったけど、今思えば都内で通勤にも便利な場所だったのでそれなりに安めな方だったようだ。コンロは一口だし、バストイレ一体型のワンルームだった。
そこから何回か転居を繰り返し、今の住まいにたどり着いたわけだけど、家賃は上げたもののそこまで大きくアップグレードしていない。二口コンロ、オートロック、宅配ボックス、室内モニターなど欲しいと思う基本の設備は揃っている。
生活レベルを上げると戻せなくなりそうで怖い。基本は毎日出勤するし、在宅で過ごす時間がそこまで長くないので、家のグレードにお金をかけるなら海外旅行に行ったほうがいいかもしれないと思ってしまう。
結局収入に対する支出なんてそんなに変わらないのかもしれない。何に使うかが変わるくらいであったらあっただけきっと目的を持って何かに使いたくなってしまうのだろう。
家賃なんて収入を連想させるデリケートな話題なため、会社の人ともそんなに腹を割って話すこともできない。
ビジネスホテルみたいな机とベッドだけがシンプルに置かれた狭い部屋で今日も物件情報を見て、家賃と幸福度の相関について考えている。





